トップ画像①sayandeep_maity②CC-BY-NC③翻案
初めに
※ご存じかとは思いますが最初の画像のように大きくはありません
- バンブルビーゴビー類のショップでの販売名はあてにならない
- ネット画像も名前が間違っている事が多々ある
- 一部の種は本当に存在するのかもわからない
- 偉そうなことを言っているが当サイトもやっぱりあてにならない
- 知ったかぶってもっともらしい事を書いているが間違っていても一切責任は持たない

バンブルビーゴビーの飼い方(Keeping Bumblebee goby)
アクアショップで普通に売っているバンブルビーゴビーについての飼い方
ショップでは下記の2名称で売られているものがほとんど、どちらも純淡水で飼える
- ハチ柄の ”汽水性”バンブルビーゴビー(バンブルビーフィッシュ)
- ゴマ柄の フレッシュウォーター(淡水)バンブルビーゴビー

餌(Diet)
- 乾燥飼料には慣れにくいが根気よく与えれば食べるようになる。(フレークより顆粒が良い)
- 乾燥イトミミズなら比較的簡単に餌付く
- 慣れれば水面まで登ってきて乾燥飼料を食べるが動きが遅いので他の魚を入れると十分にえさを食えない事がある
水(Water Conditions)
- 汽水魚と言われているが淡水にも生息している
- 田んぼとか用水路とかに普通にいるらしい
- 純淡水で普通に飼える
- 結構汚い水にも住んでいる

その他
- 同種のみで5~6匹以上で飼った方が良い
- 縄張り争いをする
- 他魚に噛みつく
- 餌取りがどんくさいので他の魚に餌を横取りされる
※もちろん汽水域にも住んでいるが現地のシッパーがわざわざめんどくさい汽水で管理するだろうか(高い魚なら別だろうけど)?
※今まで何度も飼っているが純淡水で問題になった記憶はないです
バンブルビーゴビー8種(8 species of bumblebee goby)
外観的にはBumblebee(マルハナバチ)のような黄色と黒のツートンカラーのものから半透明の体にゴマを振ったような不規則な縞模様のものまでいる
ハチ系のものから順に紹介
和名●学名○英名
バンブルビーゴビー ●Brachygobius doriae ○Bumblebee goby
ショップでバンブルビーゴビーの名で売られているものの多くはB. doriaeです
外観的に最もBumblebee(マルハナバチ)っぽく黄色と黒で塗分けられている
分布域(Distribution map)

- ベトナム
- カンボジア
- タイ
- マレーシア(サラワク州、マレー半島)
- シンガポール
- インドネシア(ボルネオ島)
- ブルネイ ダルサラーム
- 東南アジア沿岸の広範囲に分布
- マングローブ林などの汽水域から純淡水域まで生息している
- 生息数も多く、最も一般的な種
特徴(Identification)
- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):25~35mm
- ウロコが30列未満(B. xanthozonus以外は全てウロコが30列未満)
- ハチのような黄色と黒のツートンカラー
- ドイツなどではゴールデンリングゴビーと呼ばれるほど目立つ目とエラの間の金輪
- 黒帯4本
- 二番目の黒帯と第一背びれは繋がっている
- 第一背びれの大部分が黒くなっているが、先端の縁は無色の事も多い
- 胸鰭の半分以上が黒
- 真ん中の黄帯の中には追加の黒帯がある事もある(が、これはB. sabanusに多い特徴)
- 黄帯より黒帯の方が幅が広い事が多い

チャームの通販ページのB. doriaeについて

- 販売名がバンブルビーフィッシュとなっているが英語圏でBumblebee fishはBrachygobius xanthozonusを指す事が多い
- 学名が間違っている。Brackygobius doriaeではなくBrachygobius doriae
飼育のプロ・販売のプロが学名や分類学のプロである必要はないとは思うが。
他にも全く同じ間違いしてるサイトがいくつも。。。
当サイトでも間違いは多々あると思うので気づいたらご指摘ください。
繁殖(Reproduction)
水槽内でも繁殖するようです。
♂:繁殖期のオスの特徴

- 画像の個体がオスかは不明(そもそもB. doriaeなのか不明)
- 黄色い部分がオレンジ色になる
- 体の黒い縞模様は薄くなる
♀:産卵期のメスの特徴

- 画像の個体がメスかは不明(そもそもB. doriaeなのか不明)
- 目とエラの間の輪はより明るくなる(オスの画像とは対照的)
- オスよりも体が丸く見えることが多い。
バンブルビーゴビー(B. doriae)っぽい画像
フリー画像で黄色がよく出たB. doriaeの写真がなかった(チャームの画像がきれいだが)。
下の画像はB. xanthomelasとの事だが多分B. doriaeでは?

画像について
- 撮影地はインドとの事だがインドにはB. doriaeもB. xanthomelasもいない。
- ペット用かヨーロッパ輸出用の業者ストックが洪水などで河川に流出したものでは?
- B. xanthomelasならば第一背びれの前方付け根部分が黒くはない(第二背びれと同様)。
- B. doriaeなら胸鰭の半分以上が黒いはずだがそうにも見えない…
- 結論としては「分かりません」
他の種も含めて模範的な特徴を兼ね備えた画像はあまりなく本当の所はよく分かりませんでした。。。
バンブルビーフィッシュ ●Brachygobius xanthozonus ○Bumblebee fish
全てはまぼろし。。。現存する生きた個体の写真は存在しない
Brachygobius doriae と混じっている・区別が難しい等のネット記事もあるが混じっている事はほぼない
そして区別は簡単(アクアショップで本当に混じっていたら世紀の大発見! 必ずゲット!!!)
分布域(Distribution map)

- ブルネイ ダルサラーム(ボルネオ島)
- マレーシア(ボルネオ島のサバ州とサラワク州)
- インドネシア (ジャワ島)
- 河口域や沿岸地域、マングローブ林に生息
- 現地でも極めて珍しく絶滅していてもおかしくはない
- 30年以上前のブルネイ ダルサラーム(ボルネオ島)での調査ではマングローブ林で1匹だけ確認された。
特徴(Identification)
- ウロコが約50列位ある→ゆえに体がやや細長く見える
- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):30~38mm しつこいようだがウロコが50列位ある→他種よりサイズがでかい
- B. doriae や B. sabanus に似ている
他の全てのBrachygobius属のウロコは30列未満でありB. xanthozonus を別属と提唱する研究者もいる。
もしアクアショップで多ウロコバンブルビーを見つけたら即ゲット!!!
追記:生息地について

- ブルネイ ダルサラームのマングローブ林やニッパヤシの森林で発見されている
- ブルネイではニッパヤシの森林は北部テンブロン地区の沿岸に多い

ニッパヤシの学名はNypa fruticans なのだが機械翻訳だと二パ フルーツカンになる。。。なんだかおいしそう

- 【撮影者情報】
- Brachygobius doriae
- 撮影地:インドネシア
- ①referiqbal②CC-BY-NC③翻案
- 【AQRAPH所見】
- 痩せているだけだろうか?体が細長く見える
- 良く見えないがウロコも多いような?
- 幻のBrachygobius xanthozonus??誰かウロコ数えて!
サバヌス バンブルビーゴビー ●Brachygobius sabanus ○Sabanus Bumblebee Goby
- そんなに珍しくはないようだがよくわかっていない種
分布域(Distribution map)

- マレーシア(マレー半島、カリマンタン島)
- シンガポール:スンゲイ・ブロー湿地保護区などにいるが人為的に持ち込まれた可能性が高い
- タイ
- オリジナル標本の捕獲地(タイプ産地)はカリマンタン島北東部のキナバタンガン(Kinabatangan)
- その他の地域は詳細不明で人工的に移植された可能性もある
- 基本的に淡水域に生息(まれに汽水域にもいる)
- 汽水域に少ない反面、かなり酸性度が高く硬度が低い泥炭地にも生息している事がある
参考:シンガポールのスンゲイ・ブロー湿地保護区のBrachygobius sabanus が生息しているエリアのpHは6.2位でいわゆる弱酸性
特徴(Identification)
- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):20~27mm
- ウロコが30列未満
- B. doriae に似ている
- 真ん中の黄帯の中には追加の黒帯がある事が多い(が、B. doriae にも追加の黒帯がある事もある)
- 胸鰭の半分以下が黒
- 第一背びれの後ろの1~2条が無色
- 黒帯が3本と言われている→別の言い方をすると目とエラの間の黄色の帯(いわゆる”ゴールデンリング”)が不明瞭で黄帯が2本のように見える
ただしB. doriae のオスも繁殖期には不明瞭になる(B. sabanus のメスもB. doriae のメスと同様に繁殖期には明瞭になる可能性もある??)

- 【撮影者情報】
- Brachygobius sabanus
- 撮影地:タイ
- ①muangpaisuetrong②CC-BY-NC③翻案
- 【AQRAPH所見】
- B. sabanusはB. doriaeと違い胸鰭の大部分が透明(写真の通り)
- B. sabanusは目とエラの間のゴールデンリングが不明瞭で黒帯が3本に見えるようなはずだった気がした
カビリ バンブルビーゴビー ●Brachygobius kabiliensis ○Kabili Bumblebee Goby
- そんなに流通してはいないが珍しい種ではない
- 種小名の由来はマレーシアのサバ州のカビリ川 (カビリ セピロック森林保護区はウータン好きにおすすめ)
分布域(Distribution map)

- マレーシア(マレー半島、カリマンタン島)
- シンガポール
- ブルネイ ダルサラーム
- インドネシア
- タイ
- ベトナム
- カンボジア
- いるところにはウヨウヨいる
- 淡水域にも汽水域にもいる
- シンガポールでは汽水域に多いようです

特徴(Identification)

- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):15~18mmと小型
- ウロコが30列未満
- 顔周りは黒くない
- B. agregatus によく似ている
- B. agregatus と違い▲マークの位置にある黒線がVentral midline(おなかの中央)に達していない(おなかの中央は白い)
- 最後の2本の黒帯は腹に達している(=黒帯は円になっている)
- バンブルビー感(マルハナバチ感)は少ないようだ

- 【撮影者情報】
- Brachygobius kabiliensis
- 撮影地:タイ
- ①naturalist124328②CC-BY-NC③翻案
- 【AQRAPH所見】
- きれいな虎柄
- B. kabiliensisもこんなに黄色くなるのでしょうか?

- 【撮影者情報】
- Brachygobius
- 撮影地:インドネシア ジャワ島
- ①ahsanalhidayat②CC-BY-NC③翻案
- 【AQRAPH所見】
- B. kabiliensisのように見えるがジャワ島にはいなかったはずなのでなんだろう
- 清涼感があって美しい個体
ブラキゴビウス アグレガトゥス ●Brachygobius aggregatus
- フィリピン バンブルビーゴビー
分布域(Distribution map)

- フィリピン
- フィリピン以外の地域にいるかは不明
- 淡水にも汽水にもいる
特徴(Identification)

- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):44mmとの記録もあるが15~20mmの小型の個体が多い
- ウロコが30列未満
- 顔周りは黒くない
- B. kabiliensis によく似ている
- B. kabiliensis と違い▲マークの位置にある黒線2本がVentral midline(おなかの中央)に達している(黒帯がつながって輪になっている) ※写真はB. kabiliensis
- バンブルビー感(マルハナバチ感)は少ないようだ
ブラキゴビウス クサントーメラス ●Brachygobius xanthomelas
- データ不足
分布域(Distribution map)

- ボルネオ島(インドネシア/マレーシア)
- マレー半島(マレーシア)
- 低地の淡水域にのみ生息
- 汽水域にはいないようです
- 水草の生える小川から泥炭地、田んぼ脇の排水溝のような所まで広範囲に生息しているようです。
- ブラックウォーターのような酸性・低硬度の水質にも適応しているようです。
特徴(Identification)
- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):17mm位??全長(TL)でも最大で21㎜らしい。
- ウロコが30列未満
- 第一背びれの前方付け根部分が黒くはない
- 一本の黒帯が尻びれの後ろでつながっている
木の葉の上で日光浴?紅葉狩り(もみじじゃないけど)?


メコンドワーフゴビー ●Brachygobius mekongensis ○Mekong dwarf goby
- その名の通りメコン川流域に生息する
- 自然界での生存日数は80日以下!
- 天寿を全うする事はほとんどなく生まれて1~2か月で子を産み捕食者の餌食となって死んでいく
- 「生き残る」事よりも「生き急ぐ」事を選んだはかないプロジェネシス(Progenesis)
分布域(Distribution map)

- タイ
- ラオス
- カンボジア
- ベトナム
- 淡水魚です
- 汽水域にはいません
- メコン川流域
- トンレサップ湖などにもいる
- pHや硬度には敏感ではない。pHが6未満の所にもいる
- 水草などが生い茂った所
特徴(Identification)

- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):17㎜を超える事もあるが自然界では15㎜未満が多いようです。(そもそも成長しきる前に死んでいく)
- ウロコが30列未満
- ハチ柄ではなくゴマ柄系
- B. nunus に似ている
Progenesis(プロジェネシス) / 幼形成熟
B. mekongensisはProgenesis(プロジェネシス)として知られています
Progenesis(プロジェネシス)とはいわゆる幼形成熟で「大人になるまで生き残れないから大人になる前に子孫を残す」道を選んだ種です
「生き残る」のではなく「生き急ぐ」道を選んだ種で雨季での寿命は一か月半以下のようです
ラオスのビエンチャンで調査した研究結果は下記の通りです
- 乾季での採集個体の最高齢は78日
- 雨季での採集個体の最高齢は46日!
- 乾季での最大標準長:14.2 mm
- 雨季の最大標準長:13.4 mm
ちなみにウーパールーパーも”幼形成熟”として有名ですがB. mekongensisのようなProgenesis(プロジェネシス / 世代短縮型)とは正反対です
ウーパーはネオテニー(Neoteny)と呼ばれ、「生き急ぐ」のではなく単なるアダルトチルドレン
大人なっても子供の姿のまま!

ブラキゴビウス ヌヌス ●Brachygobius nunus ○Bumblebee Goby
- डेटा की कमी, रिसर्च की ज़रूरत (データ不足、調査を要する)
वितरण मानचित्र (分布域 / Distribution map)

- भारत (インド)
- बांग्लादेश (バングラデシュ)
- श्रीलंका (スリランカ)
- म्यांमार (ミャンマー)
- थाईलैंड (タイ)
- वियतनाम (ベトナム)
- 汽水域のマングローブなどに多いが淡水域にも生息
- 生息する自然保護区
- インドのスンダルバン国立公園
- ベトナムのドンナイ生物圏保護区
- タイとベトナムにはいないとの説もある
- 以前はB. mekongensis がB. nunusの地域個体群と考えられていたようでタイとベトナムに生息しているのはこのB. mekongensis の可能性がある
- インドには広範囲に生息している可能性も有る
特徴(Identification)

- 標準長(SL / 尾びれを除く長さ):17㎜
- ウロコが30列未満
- B. mekongensis に似ている
- 黒帯は4本
- 目を通る黒線がある(4本の黒帯とは別)
- 後ろ2本の黒帯は腹側まで達している(=黒帯は途切れず輪になっている)

- 【撮影者情報】
- Brachygobius nunus
- 撮影地:インド西ベンガル
- ①sayandeep_maity②CC-BY-NC③翻案
ボルネオ島とカリマンタン島について
両方とも同じ島
インドネシアでの呼び名がボルネオ島
マレーシアでの呼び名がカリマンタン島
現在、日本ではカリマンタン島と呼ぶ事になっているらしいがアクアの世界ではボルネオ島が一般的
ウータンにはカリマンタンが似合うかもしれないが「”ラスボラ” アクセルロッディ」「クリプトコリネ」と言えばやはりボルネオ!!
当サイトでも基本的にはボルネオ島と呼ぶが、明らかにインドネシアについての説明ではカリマンタン島と表記する事もある
ついでに
蘭印(らんいん):植民地時代にオランダがふんだくった東南アジア領→インドネシア
英印(えいいん):植民地時代にイギリスがふんだくったインド
英領マラヤ:植民地時代にイギリスがふんだくった領地の中で現在のマレーシア・シンガポール
偽満(ウェイマン):日本がふんだくった中国東北部(特に英蘭を非難する意図はないのでこちらも追記しておきます)
おわりに
- Brachygobius属の研究が進めば上記8種のうち何種かはシノニムになるのではないか?
- B. doriaeの特徴として”胸鰭の2/3以上が黒い”事が挙げられているが胸鰭の半分以下しか黒くない個体もかなり多いように感じます。
- 体の模様はバラエティが多く黒色部分は種を判別する材料にはなりにくいのでは?
- B. doriaeとB. sabanusなど主な違いが黒色部分のものは同一種では??(大きさなどの違いもあるが)
- そして一番の気がかりはやはりBrachygobius xanthozonus!絶滅せずに生き残っているのだろうか?


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